Issei Nakamura|中村 一征

 
 
中村一征 近影 ◎ プロフィール

1968年 新潟県阿賀野市生まれ
1990年 棚谷勲氏に師事


主な展覧会
1992年 二人展 (銀座/Gアートギャラリー)
1994年 新作個展 (銀座/Gアートギャラリー)1.24-30
1997年 個展 (村上市/酒井画廊)2.18-3.16
1998年 新作個展 (新潟市/アトリエ我廊)4.14-19
2002年 新作個展 (新潟市/楓画廊)3.15-20
2003年 花・華・はな 3人展 (新潟市/楓画廊)3.1-11
2004年 新作個展 (新潟市/楓画廊)5.8-18
2005年 花・華・はな 3人展 (新潟市/楓画廊)3.5-15
2006年 新作個展 (新潟市/楓画廊)9.30-10.10
  旧作セレクション個展 (新潟市/ai gallery)9.30-10.10
2007年 新作個展 ハナノカタチ (新潟市/楓画廊)9.22-30
  個展 (五泉市/ギャラリー泉地)12.13-23
2009年 新作個展 (新潟市/楓画廊)1.9-19
  花・華・はな 3人展 (新潟市/楓画廊)3.6-16
2010年 花・華・はな 3人展 (新潟市葛塚/楓画廊)1.16-31
  個展 (阿賀野市/ギャラリー松ぼっくり)5.1-23
2011年 新作個展 (新潟市/楓画廊)5.6-15
2012年 (八尾板克則氏の陶と新作による 新潟市/楓画廊)11.3-18
  ◎ アトリエでの作業風景



(1) 支持体の準備

油絵の場合のキャンバスに当たるものが、日本画の場合その多くは紙(日本画用紙)になります。彩色で岩絵具を使用する場合など特にしなやかさと強靭さが求められますので、和紙の中でも麻紙と呼ばれる麻を原材に用いたものが多く使用されます。この麻紙を木製のパネルに袋張(水張り)して支持体とします。
麻紙は、薄手のものから厚手のものまで、作品のサイズや画面効果によって使い分けます。彩色する場合、絵の具は膠水によって溶いて用いますが、紙がその膠水を吸ってしまう状態だとうまく絵の具が画面に定着しませんので、紙に下地処理を施 します。これを礬水(どうさ※)引きといい、 絵の具を画面に定着させる為に欠かせない作業になります。紙の透明感を生かしたりするためあえてこの処理を地色を施した後に行ったり、墨を用いた下塗りをした後に行ったり、求める絵肌によって使い分けを行います。

※ どうさ=膠水に明礬を溶いたもの
01 (2) 彩色について

日本画の色材は油絵具や水彩絵の具のように最初から定着材料と一緒にはなっていません。砂状のものから粉末状の粒子の幅を持つ岩絵の具、水千絵の具などがありますが、全て膠水で溶いて用います。顔料に定着剤となる膠(糊のようなもの)を混ぜて画面に定着させるということになります。ほかの多くのチューブ入りの絵の具とは違って、ちょっと厄介な工程が加わることになりますが、これが日本画の大きな特色と言えます。
02 (3) 下塗り

仕上がりをある程度想定して、それに見合った下塗りを行います。仕上がりの色の反対色相のものを下塗りしたり、同系色を用いて深みを持たせたりします。
金属箔を用いる場合など、金箔には赤系の色を下地に用いて金の発色の効果をねらったり、銀箔には寒色系の色を下地に用いるなどして使用する金属箔との相性を考えた下塗りを行います。
03 (4) 彩色

発色の効果を考えながら、細かい粒子の絵の具から、粗い粒子の絵の具まで、混色して使用したり、単色で用いるなどします。
画面に色材をのせるには、膠水で溶いて、さらに水を加えて展色しやすくしたりして用いますが、粗い粒子の絵の具の場合、もともと展色性が低いのですが、水により更に展色性は低くなりますが下に塗った色を透かして薄い幕のように色が乗 りますので、正面から見たときはより下地の色が見え、角度を持たせて見たときは上に乗せた色がつよく発色してみえます。下地の色との効果で複雑に見え方に変化が生じます。粒子のある岩絵の具の独特の効果だと思います。

このように彩色には膠水を用いますので、 絵の具が濡れている状態と乾いた時の状態では発色に差異が生じます。 また上に色を塗り重ねる場合にも、その都度、 画面は濡れた状態になりますので、 下に塗られた色 (画面) も濡れた状態にもどりますので、湿った状態になって色味が濃くなったり下地の色を透かしたりします。このように画面の乾湿によって色味は大きく異なってしまうので、彩色を重ねるには、 乾いたときの予測をしてかかるということが必要になります。
04 (5) 岩絵具について

岩絵具には、 群青(藍銅鉱)や緑青(孔雀石)などに代表される天然岩絵の具や新岩絵の具と呼ばれる人工的に作られたものなどがあり ます。各々に粒子の粗細により10段階程に分けられ、微少に色みが異なります。一般的には、粗いものは色味が濃く深くなり、細かくなるにつれ、色みは淡くなっていきます。

天然の岩絵具は、微妙に色相の幅をもち、独特の深みがあり大変美しいものです。多少扱いが難しくなりますが、粒子の粗いものほど鉱物質の輝きをもち光の当たり方でキラキラと輝きます。これも日本画の大きな魅力のひとつといえると思います。またこのような絵の具の特性が画面上で発揮されることも作画のうえで大切にしている事です。

 



 





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